CSuOメッセージMessage from the CSuO

サステナビリティ経営を実践し、当社グループの存在意義を示してまいります。

現在、私たちは不確実性の中で生活をしています。特に、気候変動による環境問題、地球資源の枯渇問題、エコシステムの不安定さの急激な増大などです。その中で、各国の事情を考慮した課題対策はもちろんのこと、生活基盤を支える経済活動を担う企業が率先して解決に取り組み、迫りくる危機を回避しなければ、現代から後世に豊かで快適な生活を残していくことはできません。

総合機械商社である第一実業グループは「人をつなぎ、技術をつなぎ、世界を豊かに」を経営理念の果たすべき使命に掲げ、推進の中心に「次世代型エンジニアリング商社」をあるべき姿と定めています。その実現のために、信頼・成長・貢献を価値基準としています。

こうした理念はサステナビリティの理念とその趣旨において共通しており、当社グループがこの経営理念の下、社会から必要とされる存在意義を継続的に見いだしていくには、サステナビリティ経営を実践するほかありません。そのため、2022年度に代表取締役社長執行役員を委員長としたサステナビリティ推進委員会を発足し、2023年度には委員会の名称をサステナビリティ委員会に改称しました。さらに、取り組みを推進させるためにサステナビリティ推進部を設置、全社横断のコアメンバーを選定し機動性を高めました。そして、サステナビリティ基本方針の策定、マテリアリティの特定、TCFDへの賛同、新たに独自のEMSフォーマット作成などを行い、サステナビリティ経営の下地を整えました。今後は、すべての事業活動において全社横断的な取り組みを加速させていきます。

事業を支える最も重要な企業基盤の一つは、人的資本です。第一実業グループの人材育成方針は、「環境の変化に柔軟に対応できる、しなやかさと強さを兼ね備えた人材の育成と組織形成」です。これは「自律性・主体性」をうたっており、従業員エンゲージメント調査や自己申告制度などを活用して積極的に育成環境の整備を行っています。人材の確保・維持・育成では、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンをベースに、採用方法から採用後のキャリアのあり方を継続的に見直し、ライフステージに合わせたフレキシブルな働き方を通して個人の持続的な成長支援と組織の活性化を目指します。

さらに人権問題に対しては、国際的に提唱されている人権に関する指導原則を支持します。当社グループはグローバルビジネスを展開しており、従来以上に環境と人権に配慮した取引を強化していきます。

私たち第一実業グループは、創立75年を迎えました。その変わらぬ存在意義は、現場にしっかりと寄り添い、顧客の課題を提携パートナーと共に真摯に解決することです。自らの変革を恐れずに果敢にチャレンジするDNAで、地球規模の課題解決に向けてよりいっそうの貢献をしてまいります。

取締役 専務執行役員CSuO  船渡 雄司