進化する産業機械サプライヤー
当社は戦後復興の中で創業し、機械の売買に徹して投機性のない商売を地道に続け、堅実な企業として信頼を得ながら成長を遂げてきました。
国内の基幹産業を支えたことは産業機械のサプライヤーとしての基盤となり、近年、事業領域は多様な業界に広がっています。
そして、今後の果たすべき役割は「モノ売り」の商社という枠を超えた領域。
「モノ×コト」売りを具現化する「次世代型エンジニアリング商社」に向けて進化を続けています。
拡大して表示
基幹産業に携わり事業基盤を構築
1948年8月に「機械専門の商事会社」として設立。事業分野は造船、セメント、石油精製などの基幹産業からはじまり、取引先や銀行との信頼関係を着実に築き、事業基盤を固めました。1950年代前半には海外取引を開始し、後半は成形加工機の取り扱いをはじめ、プラスチック業界へ進出。顧客主体の営業手法に、優位性のある商材を拡販する商品主体の手法も加えたことにより、幅広い業界への販路の礎を築きました。1962年には取引のあった現地企業の協力により、当社初の海外駐在員事務所を台湾・台北に設立しました。当時全盛であった食品工場向けに機械の販売を行いました。
サービス体制の確立と業界進出の加速
高度経済成長による設備需要の増加とともに取扱商材を拡充。1970年には設備据付工事からアフターサービスまでを担う子会社、第一機械サービス株式会社(現・株式会社第一メカテック)を設立しました。この頃より、錠剤外観検査機や電子部品実装機、空港地上支援設備の取り扱いをはじめ、医薬業界、エレクトロニクス業界および航空業界への進出も果たし、技術サービスやトレーニングを提供するD.S.Tセンターの開設とともに、事業の拡大を図りました。1972年には米国に現地法人を設立し、石油掘削機器の輸出を中心に手掛け、当時の日本における石油掘削ブームにより売上を伸ばしました。その後産業用ロボット、成形機などの日本製品の拡販に比重を移しました。
ニーズを捉えた新たなビジネスモデルを拡充
1990年代半ばより海外拠点設置や現地法人化を進め、家電やデジタル機器関連をはじめ、日系製造各社の海外進出をサポートする体制を強化。まずは、1997年に巨大市場となる中国・上海へ。2005年には東南アジア進出でシンガポールに、2008年には欧州への事業展開としてドイツに現地法人を設立しました。トータルソリューションのニーズを着実に捉え、設備の据え付けだけでなく、現地工場の立ち上げから生産支援までを提供する、新たなビジネスモデルを確立させました。2000年代後半には太陽電池やリチウムイオン電池につながる次世代エネルギー分野へ参入し、新たな事業領域への足掛かりとなりました。
地域軸制から事業軸制に移行し多様なニーズに対応
2010年代前半に自社の太陽光発電所を建設し、再生可能エネルギー分野への取り組みを本格化。2015年には事業組織を地域軸制より事業軸制へ移行し、多種多様なニーズにスピード感をもった対応が可能になりました。特定のお取引先に密着した地域性の良さも保ちつつ、それぞれの地域において培ったノウハウを各事業と融合させることにより、意思をもった能動的な販売戦略を展開できるようになりました。また、広大なインド市場への深耕を図るため2018年にインドに現地法人を設立しました。自動車産業が自動運転や電動化に向けて急速な変化を見せる中、2019年には自動車事業を独立させ、自動車部品生産工程に対しトータルソリューションを提供できる体制を整えました。モノ売りにとどまらず、付加価値を生み出すビジネスを拡充しました。
「人をつなぎ、技術をつなぎ、世界を豊かに」の実現に向けて
健康食品、化粧品、再生医療などの幅広い分野へビジネスを拡大することを目的に2020年にファーマ事業からヘルスケア事業に改称。2021年にはリチウムイオン・バッテリー製造関連設備の需要増加を背景に事業として独立させ、エナジーソリューションズ事業を創設しました。
時代が大きく変化していく中で、これからの時代における存在意義や使命をあらためて見直し、2022年に経営理念を策定しました。「人をつなぎ、技術をつなぎ、世界を豊かに」をミッションとし、「次世代型エンジニアリング商社」をビジョンに見据え、エンジニアリング機能強化と事業における「モノ×コト」売りビジネスの拡充を図っています。2023年にはエンジニアリング本部を設立し、お客様の設備投資案件の大型化、複雑化、高度化により、エンジニアリングを伴う大型プロジェクトの増加やさらなる技術的な要望に応えていく体制を強化しました。